(この文章は、以前インターネットの活用法について質問された方向けの
アドバイス用にまとめた文章に、加筆修正したものです。)
1.はじめに
インターネットを仕事に使う
21世紀に入ってから、インターネット上で、様々なサービスが生まれています。
特にここ数年は、ホームページ、ブログ(いわゆるインターネット上の日記)
メールマガジン、mixi(ミクシィ)、モバゲーを始めとするSNS(ソーシャル・
ネットワーキング・サービス。友人同士で交流ができるサービスです)など、
数え切れないくらいのWEBサービスが開発され、多くの人に利用されています。
それゆえに、あまりにもインターネットに関する情報が多すぎるという
問題があります。
「どのサービスを使えばいいのか?」
「どれぐらい費用がかかるのか?」
「そもそも、自分の事務所ではインターネットを活用すべきなのか?」
など、多くの考えが頭に浮かび、結局は、
「まあ、まだ何もしなくていいか」
という結論に至る方も少なくないと思います。
実際、2年ほど前の私自身がそうでした。
私自身、中学生のころからパソコン通信、高校生のころからインターネットを利用し
て
いますが、行政書士業務を始めたころは、インターネットを業務に使うという発想は
なく、Amazonで書籍を購入したり、調べ物をしたりなど、道具として利用していたに
過ぎません。
しかし、行政書士の仕事や会合などで、首都圏や関西の先生方と話している中で、
「知名度も実績もない人間が、0から仕事を獲得していくためには、インターネット
を活用することが不可欠である」という事を強く実感しました。
そこで、2007年ころよりWEBを利用した顧客獲得法について、書籍、セミナーを
通して学び始め、2008年からブログ、ホームページ、メールマガジンの運用を始
めました。
まだ大きな実績ではないですが、ある程度のアクセスを集めること、ホームページ
から相談を頂いたり、仕事を受注すること、インターネットや会合で知り合った方
から仕事を紹介していただくことなど、様々な形でメリットを享受できるようになり
ました。
それと共に、複数の方から、
「インターネットを仕事に活用したいんだけど、なにから始めればいいの?」
「取引先から『ホームページがないんですね』とよく言われるけど、専門の業者に頼
んだら数十万かかると言われてしまった。何かいい方法はないの?」
「ブログというのを開設してみたけど、アクセスが1日数件しか来ない。
あなたの所みたいにブログに1日数百件のアクセスを集めるにはどうすればいいの?」
など、インターネットに関する相談を受けることが、ここ1年で急激に増えました。
そこで、この文章では、インターネットを普段利用し、これから業務でもイ
ンターネットを活用していきたいと考えている方に対して、各サービスの活用方
法、成功事例、失敗事例等をお伝えしたいと思います。
2.ブログ
□ブログの活用方法と注意点
まずは、「ブログ」について取り上げます。
ブログとは、インターネット上の日記のようなものです。
ブログを作成できるサービスは山ほどありますが、今開設するなら
アメーバブログがおすすめです。
http://ameblo.jp/
なぜかというと、アメーバブログは、他のブログサービスに比べて、
アクセス数自体が非常に多いからです。
私自身、ライブドアブログ、FC2ブログなども利用していましたが、
アメーバブログのアクセスの集まりやすさは、他のブログと比較に
なりません。
普通のブログだと、せいぜい多くて40,50件のアクセスですが、
アメーバブログだと、記事の更新数を増やせば、400件から800件
のアクセスが集まってくることもあります。
アメーバブログの場合、芸能人のブログが多いため、最初は
芸能人目当てで見に来た人が、「ちょっとついでに他のも見てみるか」
と、アクセスしてくれやすいこともあるのでしょう。
(ただ、アメブロのアクセス解析自体は、実際のアクセスより大きな値が
出やすいという噂もありますので、別にアクセス解析を導入した方がいいでしょう。
では、ブログには何を書けばいいのでしょうか。
事務所の宣伝でも構いませんし、ちょっとした日記や趣味の話でも
大丈夫です。ただ、商売っ気が表に出すぎていると、普通の人は
引いてしまう可能性もあるため、過度な宣伝は控えた方がよいかと
思います。
もちろん、いい文章を書こうと意気込む必要は、最初はありません。
公に出す文章だから、きちんとしたものを書きたいという気になるのは
わかりますが、あまり慎重になりすぎるのも考え物です。
なぜなら、途中まで書いても、結局「やめておくか・・」ということになり、
次第にブログの更新が滞ってしまいます。
ブログが更新されているうちは、YahooやGoogleの検索にも表示されやすい
ですが、更新を怠ると、次第に表示されなくなってしまうこともあります。
また、ブログに書く内容についても、多くの人が悩まれるのではないか
と思います。
例えば、「行政書士だから、行政書士業務の専門的な内容を書かなければ
いけないのではないか」と考える人もおられるかもしれませんが、
けして専門的な内容にこだわる必要はないのです。
極端な話、盆栽が趣味で、「こんな盆栽ができました」という内容でもいいのです。
なぜどんな内容でもいいのでしょうか。
理由は2つです。
まず、どんな内容であっても、興味を持ってくれる人はいますし、日常的な
ことを書いた方が、読み手にも親近感を持ってもらいやすくなることがあげられます。
もう一つは、ブログを更新する頻度を高めると、YahooやGoogleのような検索エ
ンジンに、自サイトが表示されやすくなることです。
どんないい文章を書いても、検索エンジンに表示されなければ、通る人の少ないとこ
ろで
演説をやっているようなものです。
まずは検索エンジンにひっかかることを心がけ、質より量を追求していくことが
不可欠です。
□ブログを書く上で気を付けること
ブログを書く上で気を付けなければならないことが一つあります。
それは、「『炎上』を防ぐ」ということです。
「炎上」とは、ブログに批判的なコメントが書かれたり、2ちゃんねるなどの
掲示板で批判されて、収拾が付かなくなるという現象です。
詳しい事例を知りたい方は、下記の伊地知晋一氏による記事をご覧ください。
http://ascii-business.com/zeisei/blog-enjo/enjo-01.html
私自身は炎上に遭ったことこそありませんが、後で読み返してみて、
途中で文章を書き直すことや、一度アップした文章を削除することは
何回もあります。
では、どういう点に気を付ければ、炎上を防げるのでしょうか。
1 特定の人、団体の批判は極力避ける。
特に、政治・宗教などセンシティブな問題はできるだけ取り上げないか、
取り上げるとしたら事象の紹介にとどめ、自分の見解・主義主張は書かない方が
安全です。
2 炎上しそうになったら、まずお詫び。コメントには誠実に対応。
ただし、根拠のない荒らし、誹謗中傷は無視し、度が過ぎるときは、
ブログ運営会社や警察に相談する。
自分に非があると感じたら、率直に誤った方がいいと思います。
しかし、非がないにもかかわらず、誹謗中傷まがいのコメントを残していく人間も
いないとは限りません。
そういう人は概して、今の自分がうまくいっておらず、人を貶めることで注目を
集めたり、自分の地位を相対的に上げようとするかわいそうな人なので、
相手にする必要はありません。
少し前のことですが、スマイリーキクチさんという芸能人のブログに、
根拠のない誹謗中傷が書かれ、書き込み者のうち19人が書類送検された
という事例があります。
度を超えた誹謗中傷であれば、法的措置も視野に入れた方がいいかもしれません。
3 相手がどのように感じるだろうか、ということを常に省みながら書く
同じ文章でも、感じ方は人によって異なります。
できるだけ、投稿ボタンを押す前に読み返すことをお勧めします。
4 酒を飲みながら書くのはできるだけ控える
どんな人でも、アルコールが入ると気が大きくなったり、感情的になって
しまいがちです。
酒の席の一言というのは、案外みんな覚えていないことが多いですが、
ブログの場合は消さない限り後々まで残りますし、ウェブ魚拓というツールで
記録を取られてしまうと、書き込んだことを消去しても、別の所に記録が
残ってしまいます。
5 著作権などの法律違反に気を付ける
文章を引用したり、参考にした場合は、必ず引用元を書いたり、リンクを張ることを
忘れないようにしてください。私自身も、意外とうっかり忘れそうになる
ことがあります。
なお、私のブログでは、わざとくだけた雰囲気を出すために、島根の吉田君という
キャラを利用した十六島海苔つくだにのパッケージを写真代わりに利用しました。
これも、海苔を発売している会社に連絡し、許可を頂いた上で、使わせていただいて
おります。
以上の点に気を付け、ブログの記事を書くようにしてください。
3.ホームページ
次はホームページ作成についてです。
ブログに比べると、ホームページは敷居が高いです。
ブログはある程度型が出来上がっているため、直感的に使いながらでも
何とかなるのですが、ホームページの場合、そうはいきません。
業者に頼むのでもない限り、一から自分で構成を考えたり、ホームページ作成ソフト
の利用方法をマスターしたり、デザインのテンプレートを探したり、ファイルをサー
バーにアップロードしたりと、様々なことをやらないといけません。
もちろん時間があるなら勉強するという手もありますが、他の事に時間と労力を
割いた方がいいでしょう。
だからといって、ホームページ業者に丸投げするというのも、初期の作成で数十万の
費用 がかかったり、更新費用など上乗せの費用がかかるため、
ランニングコストが大きくなってしまいます。
コンテンツを自分で作る分でも、システムそのものは業者に任せた方がいいです。
私が利用しているのは、ブログdeホームページというシステムです。
Yahoo!、Googleのような検索エンジンに引っかかる対策(SEO対策)も行ってくれ、
また、自動的に携帯電話にも対応したページを作ってくれます。
自分でゼロから開設するより、見栄えがよく、アクセスの集めやすいホームページができるので便利です。
サイトの構成
余裕があれば、事務所用サイトを中核にし、集客用サイトを複数作るのがおすすめ
です。
サイトの方向性としては、できるだけ1つのジャンルに絞り、
あれこれと取り扱わない。
複数の内容を取り扱う場合は、できるだけ個々の内容に特化した
サイトを作る。
内容証明専門のサイト
遺言・相続専門のサイト
会社設立のサイト
更に細分化して、遺言書の書き方を教えるサイト
遺産分割協議書の作り方を解説するサイト等、細かく、詳細な
内容に絞り込んでいくとなおよいのではないかと思います。
4.まずやるならどれからはじめるか
○まずやるなら、何から始めればいいのか
これまで、ブログ、ホームページ、メールマガジンなどの
手法を紹介してきましたが、もし、0からインターネットを集客に
活用しようとするなら、何から始めればいいのでしょうか。
私としては、ブログをお勧めいたします。
理由を述べると、
まず、大抵のブログは利用料が無料で、即日開設できることです。
また、ブログからホームページやメルマガにリンクすると、
ホームページへのアクセスやメルマガの登録が増えやすくなるメリットもあります。
つまり、敷居が低く、アクセスが集まりやすいのです。
一方、ホームページは運用にある程度の知識が必要です。
また、ある程度見栄えのするホームページを作ろうとすると、
初期投資が必要です。(10万円程度から)
もちろんお金をかけない方法もあるが、わざわざホームページ
作成を勉強する時間コストや労力を考えたら、正直割に合いません。
メールマガジンの場合は、発行の審査があり、要領がわかっていないと
落とされやすいという話も聞きます。
特に最近は審査が厳しいため、とりあえず書いてみよう、だと
なかなか審査に通してもらえない可能性が高いと思われます。
ですので、「私はあまりインターネットのことはわからないんですが、
何からすればいいのでしょうか?」と聞かれた場合、私はこのように答えます。
「まず、アメーバブログに登録してください。
それから、内容は何でもいいので、自己紹介と、できれば事務所の所在地、
名前も書く。あとは、仕事のことでも、個人的なことでもいいから日記を書く。
きちんとした内容を書こうとすると、プレッシャーになって続かない
ですから、まずは、とりあえず書けばいいんだ、という気楽な気持ちで
書いてみてください。。
あと、硬い文章は、読者に引かれます。
ネットユーザーは、2秒、3秒で読むか読まないかを決めます。
やたらとお堅い文章が並んでいると、見る人が引いてしまいます。
それから、行政書士や他の士業の方が書いてあるブログを読んで、
あいさつやコメントをしたり、読者登録をするといいでしょう。
いろいろなブログやホームページを見ていると、『こういうふうに
書けばいいんだな』というコツが何となくわかってきますので、
そこから、専門的な内容のブログなり、ホームページ、メールマガジンの
作成を考えるというふうに、段階を踏んで進めていけば十分です。」
5.これからやりたいこと
これからやりたいこと、直したいことを挙げると、
○ホームページのコンテンツが、集客という観点からはまだ論外。
○ターゲットがいまいち絞り切れていない
○コンテンツの量がまだ不十分
○相談までの敷居が高いので、敷居を下げられないか
○理想的なパターンは、向こうが最小限の問い合わせで申込みをしてくれる
コンテンツを整備できないか。
などがあります。
また、やりたいこと、目標として、
○事務所のニュースレターを作る
○単純にアクセス数、読者数をアップさせる。
○目標はまず今年のうちに10万アクセス。3年で50万アクセスが目標
○webからの成約を毎月コンスタントに得るようなページ構成を作る
などが、あります。
試行錯誤の段階ですが、是非実現させていきたいです。
Z.終わりに
これまで様々な手法を紹介しましたが、
一番大切なのは、気軽に始めて、こつこつと続けることです。
ブログにせよ、メールマガジンにせよ、ホームページにせよ、
広告を利用した場合は別ですが、普通はなかなかアクセスや
読者数が伸びません。
しかし、半年なり1年、2年と続けて、文章を書きためていくと、
アクセスが急に伸びるときがきます。
ですので、最初はアクセス数を気にせず、自分が書きたいことを
気楽に書いて、「ネット向けの文章を書く」ことに慣れるつもりで
いれば十分です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。